初めましての方は初めまして。動物園めぐり・水族館めぐりが趣味のsnowと申します。
いつかは全国各地の施設をめぐり歩いた記録を本にしてみたいなぁ~なんて漠然と思っていた2020年の冬、株式会社 G.B.様より「動物園めぐり」と「水族館めぐり」という2冊の本が出版されました。
え? オファー貰ってないんだけど?
そうです。世に動物園めぐりや水族館めぐりを趣味とする人々……いわゆる「巡ら―」は自分だけではありません。思うことは皆一緒です。
これは欲しい! 読んでみたい! でも正直先を越されてしまった悔しさが若干ある! と悩んでいたところ、一体どこでどう縁があったのでしょうか、出版社である株式会社 G.B.様から一通のメールが届きました。
「もし良かったら本を送りますのでお気に入りいただけましたら発信してください。」
なんとびっくり企業案件です。
渡りに船とばかりに二つ返事(※)しました。
※「いや正直そんなに発信力は無いので2、3人買ってくれたら御の字ってところだと思いますよ……いいんですか……?」とかビクビクしながら色々と予防線を張りました。それでもご快諾していただきました担当T様、ありがとうございます。
というわけで前置きが長くなりましたが、この記事では株式会社 G.B.様のご依頼の元、PRとして本の紹介をしたいと思います。ちなみに報酬は本の現物支給のみで現金等は特に頂戴しておりません。ちょろいとか言わない。
自分の専門は水族館よりも動物園なのでまずは「動物園めぐり」から紹介します。
Amazonの商品ページにて公式の紹介文が記載されていますので、そちらを参照していただければ恐らくそれだけで刺さる人には刺さると思いますが、この本を自分なりに一言で紹介するのであれば「動物園のイマをぎゅっと詰め込んだ一冊」です。
イマとは今まさにこの時、この2020年に各地の動物園で生きている・会うことの出来る動物を個体名も含めて紹介しています。
この「個体名も含めて」という点と「今」という点が非常に重要です。
個体名が付記された写真はそれだけで価値があるものですし、今という短い期間を一冊に凝縮するためには全国各地のカメラマンと飼育員さんの協力を仰ぐ必要があります。
そんな、一人の力だけでは決して成しえない「動物園めぐり」をこの本は追体験することが出来るのです。
さらに特筆すべき点として、全国の施設に対する理解度の高さが挙げられます。
紙面の都合上どうしても全ての動物種を取り上げることは出来ません。そんな中いかに重複なく、それぞれの動物園でどの動物をメインに紹介するのか、つまり全国の施設を俯瞰的に見ることによって初めて見える各々の動物園の強み・特色をこの本はしっかりと理解しているのです。
例えば大森山動物園ではトナカイ、ズーラシアではオカピ、天王寺動物園ではキーウィなど、見どころをきっちり抑えています。
これは全国各地の施設を把握している人にしか出来ないことです。
2020年の動物園に生きる動物たちの「今」を切り取ったこの本は、いつか時が経った時にさながら卒業アルバムのようなかけがえのない一冊になることでしょう。
引き続き、同時発売された姉妹本の「水族館めぐり」を紹介します。
こちらについてもAmazonの商品ページをご覧いただければ概要はおわかりいただけると思いますが、「動物園めぐり」と同様、各地の水族館に住む動物たちを個体名付きで紹介しています。
この本の珍しい点は、水族館に属する本でありながらその主役は主に哺乳類・鳥類であることです。
通常、水族館を扱う書籍類は水槽や館内の美しさにスポットが当てられることが多いのですが、この本では前述した「動物園めぐり」の流れを汲み、その施設の「スター」に焦点が当てられています。
例えば鳥羽水族館のジュゴン『セレナ』、アクアマリンふくしまのクラカケアザラシ『くらまる』、新屋島水族館のアメリカマナティー『ベルグ』と『ニール』、箱根園水族館のバイカルアザラシ『アッシュ』などなど、もちろんそれだけではなく、アクアパーク品川ではドワーフソーフィッシュ、葛西臨海水族園ではクロマグロ、アクア・トト ぎふではメコンオオナマズなど、それぞれの施設の目玉をピックアップして紹介しています。
これは正に自分のように、水族館を「海洋生物専門の動物園」として楽しんでいる人間にとっての「水族館めぐり」なのです。
水族館においては水槽や種よりも「スター」や「個」に注目している、という方には特にお勧めしたい一冊です。
また、「動物園めぐり」においても同様なのですが、使用されている写真が非常に綺麗なのもこの本のポイントです。
各園館から提供された写真が多いため宣材として優秀なのは勿論ですが、それだけではなく飼育員さんが撮られた写真も多いため来園者では見られない迫力のある写真が掲載されています。
もちろん魚類も有名どころの種が綺麗に撮影されていますので、水族館で良く見る魚たちの図鑑としても活用することが出来ます。
これから水族館めぐりを始めたいけれども、どこにどんな動物が居るのか分からない! なんていう方にもおススメです。
最後に余談で紹介したいのが株式会社 G.B.様が出版している「めぐりシリーズ」についてです。
そもそもなぜ「動物園めぐり」「水族館めぐり」が発行されたのか、その答えが2冊の巻末に載っていました。どうやら「めぐりシリーズ」としてジャンルが形成されているようです。
本屋さんめぐり、美術館めぐり、神社仏閣めぐり、絶壁建築めぐり、文具屋めぐり などなど。
上記に紹介した以外にも多くのめぐりシリーズが出版されていました。
それらのラインナップを見て、「自分があまり知らない施設についてだからこそ、全国でどんなものが見られるのかとても気になる」ということに気が付きました。
今回紹介した「動物園めぐり」「水族館めぐり」も、そういった動物園・水族館をあまり知らない人たちにとって「日本にはこんなにも多くの施設があり、こんなにも多くの動物たちに会える」という新たな発見につながる可能性を期待しつつ、今まさに動物園・水族館を好きな人たちを含め、より多くの人たちの手にこの2冊が届くことを願います。
ありがとうございました。
2020年11月25日 | snow
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