【今日の動画とは】
トップページでランダムに表示される動画の中から良さげなものをピックアップして話を広げてみようというコーナーです。
今日の動画はウンピョウ (よこはま動物園ズーラシア) 2018年4月26日です。
ウンピョウというネコ科の動物をご存知でしょうか。
とても独特な模様と表情をしたアジアに生息する豹に似た動物です。
実際はヒョウ属ではなくウンピョウ属として独立しており、この一種のみでウンピョウ属を構成しています。
雲のような体の模様から「Clouded leopard」=雲豹と呼ばれています。
このウンピョウ、国内の動物園ではただでさえ飼育頭数が少ないのですが、ここ数年のうちにさらにその頭数は半分以下に減少してしまいました。
ウンピョウのショウくん (天王寺動物園) 2017年11月3日
『ショウ』 ♂ 2003年9月10日生まれ 2018年1月12日 死亡
『ジュール』 ♂ 2004年生まれ 2020年6月6日 死亡
『イーナ』 ♀ 2004年生まれ 2019年5月22日 死亡
ここ2年だけでも、天王寺動物園、熊本市動植物園で共にウンピョウの飼育展示が終了しました。
そして個体が亡くなったり、飼育展示を終了するということは彼らの掲示物もまた、もう見ることが出来ないということです。
なお、他にもズーラシアでは以下の個体が死亡しています。
『コーラル』 ♂ 2007年3月26日生まれ 2019年6月3日 死亡
『マリン』 ♀ 2007年3月26日生まれ 2020年4月28日 死亡
……記事を書く上で調べたんですが、この2頭って『ジュール』と『イーナ』の子どもなんでしょうか。
『ジュール』と『イーナ』は双子のはずでは……。それでもなお2頭を一緒にブリーディングローンを名目として出園……? 一体どんな事情が……。
でも子どもたちが大人になるまで元気に生きたのならそれで何よりです。
そして現在、ズーラシアでは(自分が把握している限りでは)4頭のウンピョウを飼育しています。
『スパイダー』 ♂ 2012年4月14日生まれ シンガポール動物園より2015年7月22日来園
『ブー』 ♀ 2012年4月14日生まれ シンガポール動物園より2015年7月22日来園
『アニル』 ♀ 2002年7月 イギリス生まれ 2005年1月来園
『タヤ』 ♀ 2013年11月22日生まれ 2015年9月24日 チェコ共和国・オストラバ動物園より来園
いずれも海外からの導入であり、唯一のオスである『スパイダー』を軸とした国内繁殖が望まれます。
また、現在ズーラシア以外の動物園で唯一飼育されているウンピョウが居ます。
それは高知県立のいち動物公園に居る『リュウ』です。
ウンピョウ の『リュウ』 (高知県立のいち動物公園) 2019年12月21日
『リュウ』 ♂ 2003年9月10日生まれ
『リュウ』を初めとして、個人的にウンピョウは全体的にシャイなイメージがあります。
そこがまた愛らしく、顔も個性的でとても好きな種であり個体なのですが……。
『リュウ』『アニル』共にとても高齢な個体なので、現実問題としていつお別れが来てもおかしくはありません。
会いたい方は、会いましょう。
また知らなかったんですが、『ショウ』と『リュウ』が同じ誕生日ですね。共にズーラシア生まれ。つまり兄弟(のはず)です。
現在国内で飼育されているウンピョウは、自分が把握している限りでは以上の5頭です。
年齢的な面と血縁を考えると、国内で繁殖があるとしたら『スパイダー』と『タヤ』のペアリングしかないのかもしれません。
以下は2012年の記事ですが、ズーラシアでは人工授精なども含めてウンピョウの繁殖に積極的なようです。
ズーラシアでウンピョウの国内初の人工授精、希少種の出産期待/横浜
https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-103238.html
絶滅の恐れがあると言われているウンピョウ、このままでは国内で見られなくなるどころか、野生下においても見ることが出来なくなるかもしれません。
どうか繁殖に成功して欲しいものです。
2020年9月7日 | snow
Tweet『アニル』 | 雌・2002年7月 生まれ |
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『ショウ』 | 雄・2003年9月10日 生まれ |
『リュウ』 | 雄・2003年9月10日 生まれ |
『ジュール』 | 雄・2004年 生まれ |
『イーナ』 | 雌・2004年 生まれ |
『コーラル』 | 雄・2007年3月26日 生まれ |
『マリン』 | 雌・2007年3月26日 生まれ |
『スパイダー』 | 雄・2012年4月14日 生まれ |
『ブー』 | 雌・2012年4月14日 生まれ |
『タヤ』 | 雌・2013年11月22日 生まれ |