【今日の動画とは】
トップページでランダムに表示される動画の中から良さげなものをピックアップして話を広げてみようというコーナーです。
今日の動画はニホンジカ の沼田場 (万力公園 万葉の森 どうぶつえん) 2018年9月23日です。
山梨県にある万力公園では、ニホンジカの放飼場に沼田場(ぬたば)を設けています。
沼田場とはなにかと言うと、シカやイノシシなどが、体についたダニや寄生虫を落とすために泥を浴びる場所のことです。
その結果どうなるかと言うと、放飼場は鹿にとって快適な空間である一方で、
来園者からすると臭いがする上に見た目に汚い、あるいは不衛生に見えてしまうわけです。
その辺りの齟齬を無くすため、現地では沼田場についての解説を掲示しています。
このように人間から見て不快・不衛生に見えるような場合でも、それが動物にとっては快適であるといったケースは往々にしてあります。
動物園においては「臭い」「汚い」「狭い」と言う前に、それがどんなことを意図・想定されたものかを一度立ち止まって考える必要があります。
もちろん、中には単純に手が足りていなかったり本当に不衛生な場合もあります。
それらの違いを区別するには、自らの感性を大切にすると共に、感性が実際に則しているのかを多くの知識に基づいて判断する必要があります。
そして基本的に、知識とは足りないものです。
もっと言ってしまえばどんな人でも、人である限り動物に対する「知識」は不足しています。
そうした自覚を持って、知識と感性を養う場所が動物園と言う場所だと自分は思います。
2020年8月31日 | snow
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