【今日の動画】グレビーシマウマ の『ミント』

【今日の動画とは】
トップページでランダムに表示される動画の中から良さげなものをピックアップして話を広げてみようというコーナーです。

今日の動画はグレビーシマウマの赤ちゃん (京都市動物園) 2017年11月5日です。

昨日の記事がわりと難産だったので今日は楽しげなのを書きたいな♪ と思ったのですが、トップページにこの動画が出てきたので触れないわけにもいくまい……ということで。

2017年10月8日に京都市動物園グレビーシマウマの赤ちゃんが産まれました。
父『ナナト』母『ミンディー』の初めての子です。
まだ自分が動物園に通い出して間もない頃だったのでとても印象深く覚えています。
初めて見るシマウマの赤ちゃんはそれはもう可愛らしく、さらにグレビーシマウマということもあってその模様の緻密さと美しさに感動しました。

後にこの子は『ミント』と名付けられすくすくと育ち、2019年5月には父『ナナト』との同居訓練も始めました。
ですがそれから間もなくのこと、2019年6月8日に『ミント』が事故により死亡しました。
メイングラウンドで母『ミンディー』と仲良く走り回っていたところ、鉄柱に衝突し死亡したとのことです。

この報を聞いた時のやるせなさは筆舌に尽くしがたいです。
元気に走り回ってこれからも成長してくれたであろう子供が亡くなるのは耐え難いものです。
ただ一度会っただけの自分でこうなのですから、連れ添ってきた飼育員さんの悔しさと無力感は如何ほどかと思います。
母『ミンディー』も、動かなくなる子をどのような気持ちで見ていたのか。
誰が悪いわけでもないでしょう。公式ブログには「対策を講じる」とありましたが、鉄柱は必要だからそこにあるのでしょうし、鉄柱に限らずこのような事故が起こる可能性は相手が動物である限り起こり得ることです。
ただただ悲しく、二度とこのような事故が起こらないことを祈るしかありません。


ですが、悲しいことばかりではありません。
2020年7月24日、父『ナナト』と母『ミンディー』の間に第2子が誕生しました。
誕生の喜びと、今度こそはという願いが同居した万感の思いでこの報を聞いたのを覚えています。
『ミント』の生と死によって得たあらゆるものを、これからこの子に託し繋げていくのだと思います。

そうして、命を積み重ね、そして繋いでいく、そんな風に泥くさくて、悔しくて、無力で、罪深くて、それでも一歩一歩進んで美しいものを守っていくのが動物園なのだと思います。

2020年8月29日 | snow

関連性のある施設

関連性のある動物

関連性のある個体

『ミンディー』雌・2013年7月26日 生まれ
『ナナト』雄・2014年7月10日 生まれ
『ミント』雄・2017年10月8日 生まれ
『第2子』雄・2020年7月24日 生まれ