【今日の動画】四つ子のシンリンオオカミ

【今日の動画とは】
トップページでランダムに表示される動画の中から良さげなものをピックアップして話を広げてみようというコーナーです。

今日の動画はシンリンオオカミ の赤ちゃん (平川動物公園) 2018年7月29日です。

箸休め的に軽い話題にしようかと思ったのですが、ランダム表示でこの子たちが出てきたので書かないわけにもいくまいということで書きます。

2018年5月11日に鹿児島県にある平川動物公園にてシンリンオオカミの4つ子の赤ちゃんが産まれました。
父は『ロジック』、母は『ミナ』です。

シンリンオオカミ の『ロジック』と『ミナ』 (平川動物公園) 2018年7月29日

4つ子の赤ちゃんたちは偉人、西郷隆盛が好んだ言葉「敬天愛人」から名前を借りてそれぞれ
『ケイ』『テン』『アイ』『ジン』と名付けられました。

微笑ましい赤ちゃんたちの姿を一目見ようと自分が訪問したのが2018年7月29日でしたが、その2日前の7月27日に『アイ』が急死しました。
そのショックから立ち直る暇もなく、続けてその数日後の7月31日に『テン』が死亡しました。
赤子の命はなんて脆く儚いのだと沈痛な気持ちになったのを覚えています。

訃報は続きます。2018年11月16日には『ケイ』が死亡しました。
四字熟語を関して名付けられた4つ子たちはとうとうオスの『ジン』一頭のみとなってしまいました。

その半年後の2019年2月27日には父親の『ロジック』も肺腫瘍により亡くなり、自分が再度訪問した2019年4月17日には、あれだけ賑やかだった放飼場には母親の『ミナ』、息子の『ジン』だけが寄り添って暮らしていました。

シンリンオオカミ の『ミナ』と『ジン』 (鹿児島市 平川動物公園) 2019年4月17日

寂しくなってしまった放飼場ですが、それでも子の『ジン』が大きく成長していたことがとても嬉しく救いでした。
『ジン』はその後、2019年11月12日に繁殖のため群馬サファリパークへと引っ越し、
『ミナ』には繁殖相手として円山動物園よりオスの『ショウ』が2019年11月7日に来園しました。

飼育における繁殖の難しさを痛感した出来事でしたが、『ミナ』と『ロジック』が紡いだ命が繋がることを、そして幼い兄弟たちの死が国内におけるシンリンオオカミの飼育方法の確立に繋がることを切に願います。

2020年8月25日 | snow

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関連性のある個体

『ロジック』雄・2010年4月11日 生まれ
『ミナ』雌・2014年5月6日 生まれ
『ケイ』雄・2018年5月11日 生まれ
『テン』雌・2018年5月11日 生まれ
『アイ』雌・2018年5月11日 生まれ
『ジン』雄・2018年5月11日 生まれ